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2013年2月

2013年2月18日 (月)

2012DA14の接近

2012da14ss_2

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EOS5Dmk2 50mm F4 exp.145s 1コマ目の露出開始04h56m03s
2コマ目の露出開始04h59m35s これよりinterval 5sで8コマ連続 全9枚を比較明合成

 

 
 
 
地球に接近するアテン型の小惑星が、2/16の未明に地球に非常に接近した。

 
前日、ロシアで隕石の落下により多数の人が怪我をするという出来事があり、この小惑星の接近についての関心もいっそう高まった。

 
 
我が家の南西の方角には街灯かまぶしく輝いていて、西に傾くしし座のあたりを通過するこの天体を我が家の庭から見ることは難しそうだった。
面倒だが、双眼鏡と、赤道儀、カメラなどを車に積んで、近くに適当な場所を捜すが、明かりや電線などを避けていると、意外に手間取ってしまう。

 
 
双眼鏡はFujinon16×70を三脚に固定してレンズが曇らないように気を遣いながら見る。
午前5時頃にθLeoの近くを通過することが分かっていたので、カメラでの露出中、眼視で観察。すぐに星々のなかを動いていく天体を見つけることができた。

一般の人工衛星よりかなり遅いが、動いているのははっきりと分かり、見ているうちに、背景の星との位置関係がどんどん変わっていった。7センチの口径のおかげか、想像したよりも明るめで、見づらいということはなかった。

 
 
空が白む6時頃まで写真を撮ったりしていたが、その頃には、さそり座もかなり高くなってきていて、夏の大三角もすっかり見えていた。
このところ、気温の低い日が続いているが、季節はもうすっかり春なのだと実感する。

 

 
 
 
ところで、私が使用しているステラナビV8は、サポートが昨年の9月で終了したらしく、2012DA14を表示することができなくなっていた。
そこで竜天天文台のTさんのアドバイスで、ステラナビに軌道要素を入力してみた。結果的にはあまりいい精度を得ることができなかったのだが、惑星などの軌道について、整理する機会でもあるので、ここにメモをしておくことに。

 

 
 
まず、ケプラーの第一法則にあるように、太陽のまわりを公転している天体の軌道は楕円である。

●そこで、どのような楕円であるのかは離心率(e)で表わすことができる。

『離心率=中心から焦点までの距離/長半径』
 
焦点が中心に等しくなると、離心率は0で、これは円になる。
焦点が離れていって、離心率が1になると、放物線。

 
 
●そして、実際の楕円の大きさを決定するには、長半径(a)が分かればよい。

 
蛇足になるが、ケプラーの第三法則は公転周期の二乗と長半径の三乗は比例するというもので、2つの天体の長半径が等しければ、公転周期も等しいことになる。

 
直線に近い非常に扁平な楕円と同じ直径の円とでは、その軌道長は最大で3倍位にもなると思われるが、そこを移動する天体の公転周期が等しいというのは、ちょっと意外な気がする。太陽は1つの焦点にあるので、線のように細く伸びた楕円の軌道は、半分近くが円軌道より外側にあることになる。

 
今回の2012DA14の軌道長半径は0.91AU(地球接近後の値)で、これだけみると地球軌道と交わるはずがないように感じるが、地球に比べ、この天体のほうが離心率が大きいので、遠地点は地球軌道の外に出てしまうということらしい。

 
 
ところで、宇宙空間での位置決めの基準は黄道面になる。これは地球の公転面でもある。

●そこで、天体の軌道面が黄道面に対してどれだけ傾いているかを軌道傾斜角(i)で示す。
軌道傾斜角は0~180°の範囲で与えられる。傾斜角が180°の場合、軌道面は同一だが、天体の回転方向は逆になる。傾斜角が90°を超えると、みかけの公転方向が逆行しているように見えることになる。

 
 
●楕円面と黄道面がどのように交わっているかは昇交点黄経(Ω)で与えられる。
昇交点黄経は春分点の方向から(北から見下ろして)反時計回りの角度で表される。

 
地球と件の天体は共に太陽をひとつの焦点で共有しているので、両天体の軌道面は昇交点黄経と太陽を結ぶ線を共有しており、昇交点の反対側に降交点がある。

 
 
●軌道面が交わる線分に対して、件の天体の長軸の傾きがどのようになっているか、また近日点はどこに位置するかを示すのが近日点引数(ω)で、昇交点と近日点との角度で示される。

 
 
以上、離心率、長半径、軌道傾斜角、昇交点黄経、近日点引数の5つの要素で天体の軌道は確定される。

 
 
●ある特定の時間に天体が軌道上のどこにいるかを示すためには近日点通過の時間(T)が必用である。

 
これは、特定の日時(元期)における平均近点角(M)によって表わすこともできる。平均近点角は焦点における天体の近点との実際の角度(真近点角)ではなく、軌道周期に対して、近点通過後の経過時間の割合を角度で表したものらしく、ちょっとややこしい。

 

 

 
 
 
 

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